特別養護老人ホーム「親の家」
「(真白でなく) お年寄り自身が美しく見えるような色合いにすることで、プライドを保って生活できるように 」という設計事務所(象設計集団)の思想のもと、具象をモチーフとした様々な意識の取り付く手がかりを散りばめた。浴室のタイル絵、室名板、表札、サインなどによって展開される環境芸術。
浴室タイル絵は「水空間の自然」をサブテーマにしている
武蔵野の雑木林を彷徨うと様々なもの、植物を発見するように、一つ一つ違う色々な木の葉を目印に。
ー国木田独歩「武蔵野」のごとくー
「武蔵野に散歩する人は、道に迷うことを苦にしてはならない。どの路でも足の向くほうへ行けばかならずそこにそこに見るべく、聞くべく、感ずべき獲物がある。武蔵野の美はただその縦横に通ずる数千条の路を当てもなく歩くことによって始めて獲えられる。
春、夏、秋、冬、朝、昼、夕、夜、月にも、雪にも、風にも、霧にも、霜にも、雨にも、時雨にも、ただこの路をぶらぶら歩いて思いつきしだいに右し左しすれば随所に吾らを満足さするものがある。」